病院ではできない看護業務がしたくて訪問看護に

病院ではできない看護業務がしたくて訪問看護に

病院はただ治療するだけで患者一人ひとりに関われない

40代の男性看護師です。これまでに、整形外科3年、内科病棟3年、療養病棟2年、介護老人保健施設5年、有料老人ホーム3年、特養3か月と勤務してきましたが、現在は訪問看護をしています。

これまで勤務してきた施設は、介護老人保健施設では看護師4人に介護福祉士が15人、有料老人ホームでは看護師常勤4人に非常勤1人、それに介護福祉士18人、特別養護老人ホームでは看護師常勤2人と非常勤2人に介護福祉士8人で1ユニットという体制です。

病院は治療がメインで、生活をみる看護をしているように感じることはありませんでした。そのことを実感したのは、ある病棟で看護師が、ナースコールでトイレに行きたいと申し出てる高齢者(その方は歩行できる人でした)に、オムツにしていいですよ、と伝えたのみで、トイレ介助をしなかったときでした。その方は肺炎で入院されていました。症状はだいぶ落ち着いてきていて、離床できるレベルでした。歩行で入院してきたのだから、トイレに連れていけばいいのに、オムツにすれば良いという看護師の言葉に愕然としました。

また、これも病棟勤務していたときのことですが、ある不定愁訴の多い女性の高齢者からナースコールが頻回だったため、訪室して話を聞いてあげていたところ、先輩看護師から「さぼっている」と言われたのです。

それに、患者さんはその疾患が治って退院することはあっても、褥瘡がない状態で入院してきたのに、褥瘡作って施設にかえすことはざらにありました。ベッドにはずっと寝かせっぱなしで、ADLは下がるのは当たり前でした。

このような経験から、病院というところは治療をメインにはするが、患者さんの話を聞かないんだな、一人ひとりと向き合ったりはしないんだなとつくづく思ったのです。だからわたしは施設で、高齢者の生活をみていきたいと感じるようになりました。

施設ではいろんな利用者と関われる

病院では点滴や医療行為メインが多く、患者さんと接する時間が少なく、1日を通して関われる時間は限られていましたが、施設は医療行為は限られており、その分、いろんな利用者さんと関われる時間ができます。わたしが病院勤務していたときの患者さんが、施設で楽しく元気に生活されてる姿をみたときは幸せややりがいを感じました。

ただ、いろんな疾患の人がいるので、オールマイティな知識が必要です。病院では点滴をしょっちゅうやっていたから点滴ができましたが、施設でいきなり医師から点滴をやるように言われて、なかなか針を刺すことができませんでした。急変したときに、救急カートがないし、道具がないために、処置に困ったこともあります。

患者さんと接するのが好きなら施設も良い選択

介護施設は病院と違い、医療行為は少ないです。看護のレベルが下がると思っている人も多いとは思いますが、患者さんと接する時間が病院よりもながくもてるため、いろんな人と関われることができます。施設の種類にもよりますが、働きやすい、自分にあった施設をさがすと良いと思います。
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